設立:昭和41年(1966年)7月
所在地:〒103‐0001東京都中央区日本橋小伝馬町7‐16
電話:03‐3667‐2271・FAX 03-3661-9006
その他:
① http://www.jagra.or.jp
② 一般社団法人日本印刷産業連合会 会員団体
■≪沿革・組織≫
グラフィックサービス工業は、明治27年に開発された謄写版が鳴矢(こうし)である。この年に起こった日清戦争、10年後の日露戦争で連絡・通信手段としてその有効性が認識され、需要が伸びた。明治末期には謄写印刷の先駆的業態であるプリント出版と謄写印刷筆耕派遣業が生まれ、大正に入ると、これに印刷専業者、機資材店の印刷兼業、美術謄写印刷が出揃い、謄写印刷が業として成立した。昭和27年になって和文タイプで謄写原紙を製版するタイプ印刷が実用化され、ここに謄写印刷業界の近代化が始まり、手仕事からの脱却が進んだ。タイプ印刷と、その後登場するフォトタイプオフセット印刷(PTO) によって業界は謄写印刷業界から軽印刷業界へと変わっていった。昭和50年代半ばになると、日本語ワープロが開発され、まず文字データのデジタル化が始まり、コンピュータの急速な進展とともに線画、画像等のデジタル化も進んできた。加えて、平成7年よりインターネットの普及に伴いマルチメディア化も急速に進んでいる。
組織の発祥は50年前にさかのぼる。東西の謄写印刷業者の準備会を経て、全国の謄写印刷業者に呼びかけて昭和30年8月に「全日本謄写印刷業連盟J(略称:日謄連)を結成。昭和36年、日本軽印刷業組合連合会(略称:軽印連)に改称。
そして昭和41年7月、日本軽印刷工業会(略称:日軽印)として社団法人化された。その後、業態の変化に伴い業界CIの策定を経て平成6年10月、社団法人日本グラフィックサービス工業会(略称:ジャグラ)と名称、を変更した。
この問、「軽印連5カ年計画」の立案や業種確立の運動、業界企業の経営・技術の向上に努めてきた。さらに大企業の中小企業事業分野への進出に対して分野法(中小企業の事業分野の確保に関する法律)制定運動の中心的な役割も果たしてきた。
また、中小企業近代化促進法の業種指定を受け、昭和40年に同法に基づく近代化計画を策定・推進したほか、4次にわたる構造改善計画推進事業を実施し、業界の近代化で大きな成果をあげてきた。
平成11年に中小企業政策が変更され、中小企業経営革新支援法が成立すると、それに基づいた支援計画を推進している。
また経営、技術、教育、マーケテイングの各事業の連携を図った経営基盤確立事業を推進し、大きな評価を得ている。
■≪現状≫
ジャグラは、平成6年に社団名を変更したが、この背景には、単なる印刷物の制作から事業領域の拡大があり、従来の軽印刷の範鳴にはおさまらない事情があったからにほかならない。印刷物のニーズの細分化、多様化、短納期化、小ロット化のほか、品質の高度化に対応してきた軽印刷業界であったが、急速にコンピュータ化が図られる中でのデジタル化、IT化は、CD-ROM、Webなどのマルチメディアのほか、データベース化、オンデマンド化を加速しているほか、インターネットを利用したビジネスの発生があるなど、業界の変容を迫っている。ジャグラでは、メディアコンテンツ産業として一段の脱皮を図るため、人材の教育やマーケテイング(需要開拓)のほか、先進企業の事例を探りながら、各企業の経営指導や技術指導を強化していくことにしている。
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