では、そうやって新陳代謝をやっていきましょう、ということが今の経営上のテーマになるのですが、「新陳代謝をどこに向かってやればいいのか」という話をしたいと思います。
日本の産業というのは大きくなると世界に負けてしまうということで、半導体とか、DVD、リチウムとか、これはよく出てくるスライドです。
この原因は、実は二つあります。一つは、先ほどの繊維の糸と同じで、コモディティになって、「量とコスト」の勝負になるのです。大きな市場、世界的なメガマーケットを形成すると、パワーゲームに移っていきます。パワーゲームに移っていくと、大きくならないと対抗できません。競争にならないです。日本というのは、ご存じのように、いっぱいプレーヤーがいて、みんな止めずに頑張ってしまいます。頑張ってしまった結果として、サムスンに個別適応されます、LGディスプレーに個別適応されます、あるいはホンハイに個別適応されるわけです。これが一つです。