お客さまのキャラクターをよくつかまないといけない。意思疎通は非常に大事です。一つモノをつくるのでも、お客さまが要望しているもの、お客さまのニーズに合ったものをつくるというのは、担当者が決まっていると、だいたい傾向がわかってくるのでそんなに外れることはない。ところが、担当が代わると、ガラッと変わってしまいます。ニュアンスが違うと、しっかりとヒアリングシートに書いていっても、いざつくったものがまったく受けられない。何回プレゼンを出しても受けられないということがよくあります。ですから、我々の業界は意外と業務のシフトができない。これはおそらく印刷会社さんもみんな同じで、たとえていうと、この営業があそこのクライアントにいっている。おそらくそういうのはなかなか代えられないのではないかと思います。 こういうこともそうですが、思い切って変えることをしないかぎりは会社の組織は変わらないかなと思います。 そんなことが私のまわりには非常に多いです。特に結構な企業さんにおいても、すぐ経営計画を年度経営計画に落とし込んで、その年度経営計画に落とし込んだもので目標管理、PDCAをさしているか。ISOの9000シリーズの品質基準に関してはしっかりやっているのに経営計画は意外とうまくいかないということが結構多い。やっていることはPDCA、マネジメントサイクルは同じはずなのですが、経営計画に関してはなかなかできない。よく考えてみると、戦略不在であり、皆さんの考え方自体を変えることができない。これは極めて難しいことです。難しいですが、これをやらない限りおそらく将来はないのではないかと思います。
自社でSWOT分析をやられているところはありますか。 SWOT分析は、おそらく最初から社員全体でやると混乱してほとんどまとまらなかったのではないかと思います。SWOT分析というものをまず自分なりにトップや経営陣が、自分の会社はどういう会社なんだろうと自社分析を自分でやってみようと思うほうが賢いです。 まず、社長や経営陣の方たちがSWOT分析を自分でやってみて、それで自分はこういう傾向に出たけれども、では社員にやらせたらどうなるか、そこで全社的にやると、おそらくうまくいくかもしれません。 なぜSWOT分析をやるかということがありますが、SWOT分析というのは、今の自社の実力はどんなものなんだろうかということを客観的に明確にしようというときに、SWOT分析をやられると思います。自社の実力を把握する。これは個人でも同じことです。たとえば長山というのはどんな人間なんだろう、ちょっと自分を分析してみようか。では、その周りにある環境はどうなのか。組織はどうなのか。そんなときにSWOT分析をするのですが、最も簡単なSWOT分析というのは、3Cといわれます。