コシや剛度ともよばれ,紙を曲げたときの抵抗性を表す指標。紙のこわさが低いと,
枚葉オフセット印刷機での給紙・排紙がスムーズにいかず,スピードも上げられない。特に50g/m2以下の薄紙の場合,
印刷適性を左右する。しかし,書籍用紙や
グラビア用紙などは,本を開いたときに立ち
上がりにくい,こわさの低いものが望まれる。こわさは厚さの影響が大きく,厚さの2~3乗に比例する。また,紙の縦方向と横方向で大きく異なり,一般に縦の方が横の約2倍前後である。使用する
パルプ繊維によっても影響され,繊維の長い針葉樹パルプは比較的こわさは大きい。こわさの試験法には,クラーク法(紙の自重曲げ法:JIS P 8143)やテーバー法(紙の荷重曲げ法:JIS P 8125)がある。