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  市場委員会主催セミナー (平成22年3月29日 開催)
「新たなるビジネスモデルへの挑戦」
 
       講演  株式会社ドリームビジョン 代表取締役社長
平石 郁生 氏
資料37
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  その「機会」ということですがJAGATのウェブサイトを見てみますと、紙の需要は、2008年:3,074万トン、2009年:2,786万トンというデータが載っていました。この数字はどうでもいいのですが、前年比で減少してきているということと、減少の幅が大きくなっているということ、これは大きなポイントだと思います。  
もう一つ、日本というのは、この地球上の中でも最も紙を使用する国のひとつだということです。米国、ドイツに次いで3位です。そういうことで、環境問題等、色々なことを考えますと、このまま紙への印刷を続けられるのか?ということがどうしても大きなボトルネックとしてあるのではない

かと思います。  
では、どうすればいいかということです。先程、商業用のカラープリンターのことが話されましたが、大量のパーソナルなメディア、個人情報、コンテンツというものが世の中で簡単につくれるようになって、それが影響力を持つようになってきているということを考えたときに、私の理解なので間違っていたら申しわけないのですが、印刷以前に、データベース、情報というものをきちんと管理して、それを適切に出力するということが、ビジネスフォームの基本的な価値だと思うのです。そこを外しては考えられないと思うのです。  
また、紙だけではなく、色々な出力先がありますよね?ということです。ですから、ビジネスフォームのプラットフォームの「フォーム」を進化させましょうということを申し上げたいと思います。
資料38
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  私が出資もして社外取締役をやっているネット系のベンチャー企業があるのですが、この会社に売上が80億円くらいの印刷会社が40%くらい出資をしてくれています。この印刷会社の社長も当然、「印刷はいま非常に厳しいです」とおっしゃっていましたが、おもしろいのは、コンテンツの一元管理をして、ウェブにも出力できるし、印刷もできる、というシステムを独自でつくっています。ですから、カタログの仕事を取ってくれば、そのコンテンツがその会社のシステムに入ってカタログは印刷され、ウェブとも連動できることになります。それで仕事を取ってくるということをされていますので、ビジネスフォームもそういうことではないかな
と私は思います。
資料39
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  ここに「Data Center as a 3rd Party」と書かせていただきましたが、顧客情報なり、営業情報なり、商品としてのコンテンツであったり、それがデータベースとして管理されているわけですので、それを色々なメディアに対して、どうすれば最もスムーズにコスト効率よく出力できるか?というところに、「機会」があるのではと思います。
話は変わりますが、「ライセンスオンライン(http://licenseonline.bbss.co.jp)」という会社があります。2年くらい前までは三井物産の社内ベンチャーでしたが、ソフトをわざわざ箱に入れて売るよりも、ウェブ上でダウンロードしてやったほうがいいよねということでスタートした会
社なのですが、ソフトウエアの流通業をやっていたということもありソフトバンクが買収して、ソフトバンクの傘下になっています。  
因みに、日本のアプリケーョンの流通の10%くらいはこの会社が持っていたのではないかなと思いますが、マイクロソフト関連に限ると、それが過半まではいかないものの、もうちょっとシェアが高かったと記憶しています。そんなようなこともヒントになるのではないかなと思います。
日本とアメリカ、ヨーロッパ、それぞれ社会の構成が違いますが、クレジット会社の仕事をさせていただいたとき、アメリカでは会社ごとに決済システムを持っているのではなくて、クレジットカード会社というのはだいたい銀行の子会社のような感じで、決済は「第三者(3rd Party)」がやっているということを知りました。  
私が申し上げたいことは、ウェブ、カタログ、ビジネスフォームなどの、アウトプットのところで縦に区切るのではなくて、情報を届けるというところの届ける先は専門の人にやっていただいて、「情報をどう管理して」「どう加工するか」というところによりフォーカスされると、アドバンテージがあるのではないかなと思います。  
特に、ネット系のビジネスをやっている会社は、そういうバックエンドの重たい仕事はあまり得意でなかったり、やりたがらなかったりします。そういう領域になると、そこそこの設備投資も必要になりますので、そういったところに「機会」があるのではないかなと思います。    
そろそろ本当に最後にしますが、きょうの話は、既存の「メディア」「プラットフォーム」というものが何故に凋落してきたのか?ということを、インターネットを中心として、I.T.という切り口でお話させていただきましたが、メディアなりI.T.だけではなくて、本当に色々な意味で世の中の転換期にあるのだろうと感じています。
資料40
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  スライドにあるように、マクロ環境の変化の2番目として「I.T.化の進展」と書きました。それに関連して、少しお話をさせていただきます。 ここに5つほどあげさせてもらっていますが、結局は「イノベーション」が求められているということと、「コストダウン」が必要だということだと思います。 では、インターネットの世界ではみんなウハウハの状態なのかというと、実はまったくそうではありません。先程、紹介したような会社は飛ぶ鳥を落とす勢いで伸びていますが、ウェブサイトの受託製作ですとか、そういったウェブの世界ではもうコモディティ化しているサービスを提供している会社というのは、苦戦しているところが多いと聞いていま
す。 ボリュームゾーンのところはCMS(Contents Management System)といわれているものにリプレース(代替)されていますし、本当に難易度の高い、ウェブサイトをつくるだけでなく、ビジネスの戦略から考えて、こういうウェブサイトにしてというサービスを提供することは難易度が高いので、誰でもできるということではありませんが、その中間でどっちつかずのところというのは、本当に仕事がないという状況になっています。  
I.T.だから問題ないのかというと、まったくそうではなくて、本当にどこをひとつとっても変化の只中にあるということかと思います。
これは、講演にお招きいただいて自分に言っているようなものですが、結局はこういうことかなと思います。
皆さんよくご存じのとおり、ダーウィンの進化論です。
とにかく「強い」とか「弱い」とかということではなく「いかに時代の変化に対応できるか」ということがすべてを決める、ということだろうと思います。  
少しでも私の話が皆さんの今後のお仕事にお役に立つようであれば大変嬉しく思います。  
ご清聴どうもありがとうございました。

参考著書: 「ウェブ進化論(本当の大変化はこれから始まる)」梅田 望夫(ちくま新書)
ISBN:4-480-06285-8
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