水に耐え得る紙。本来紙は
親水性が強く,水に
ぬれれば繊維間結合は破壊され,シート強度は著しく低下する性質をもっているので,水にぬれにくくする,湿潤時の繊維間結合を壊れにくくする,表面にバリア層を形成する,などの方法で
耐水性を付与する。水にぬれにくくする方法は,ロジンや
ワックスなどを添加したり,各種の
パルプを配合することにより
疎水性を付与するもので,抄紙段階で処理される。湿潤時の繊維間結合を壊れにくくする方法はポリアミド樹脂,ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂,ポリアミド
エポキシ樹脂,メラミン樹脂,尿素樹脂などの湿潤紙力剤をシート形成前の原料に内添の形で入れるものである。表面にバリア層を形成する方法はアクリル系樹脂,アクリルスチレン系樹脂,アクリルスチレンワックス系樹脂などを紙の表面に塗布し,バリア層を形成し水の浸透を防止するものである。