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福博印刷株式会社
所在地:佐賀市兵庫南4丁目22番40号
代表者:代表取締役社長 川﨑 隆
従業員数:212名(令和6年4月現在)
U R L:https://www.ding.co.jp//
印刷の領域を超えて、マーケティングのノウハウとIT技術を活かし、地域の課題解決に向けた取り組みを行う佐賀県の福博印刷を紹介する。
福博印刷が運営する「さがファン」では、佐賀に特化した関連情報をWebメディアを駆使して、県内外に情報を発信している。このサイトは、佐賀のファンを増やすコンセプトで運営されており、都市部への商品販売チャネルとしても活用されている。選りすぐりの佐賀のおいしい食材・食品を直ぐに購入することが可能で、毎月Web上でのプレゼントキャンペーンを実施するなど、ファンの維持にもぬかりがない。この取り組みは、地域産品のPRと地域企業の収益拡大に貢献していると言える。
また、イベント広報、団体PRにも利用されているブログポータルサイト「さがファンブログ」は、ユニークユーザー数が月間で15万人、ブログ総数が約6,000件という佐賀県最大級のブログサイトである。ブログ記事や広告を通じた地方の魅力の発信により、観光や地域産品の販売などを促進する地方経済活性化に資するツールと言える。
更にインターネット上で、佐賀県の電子書籍を無料で閲覧ができる地域特化型電子書籍ポータルサイト「saga e-books」を運営している。発行部数が限られている県や市町村などの自治体が発行する刊行物等の電子書籍が用意されており、2012年4月に開始されたサービスである。この取り組みは、「miyazaki e-books」以来、全国29都道府県に広がっている。一方で、各地域の印刷会社各社が、自治体や学校・病院などの顧客が抱える問題を解決するに当たり、加盟社間で情報を共有し、お互いにアドバイスするネットワークも存在する。共有された情報は、ネットワーク内の新たな資産として、様々な地域の課題解決に利用されている全国規模の活動である。
最後に、IT関連及びデジタルコンテンツの人材養成スクール・大学・大学院を運営するデジタルハリウッド株式会社と提携し、2016年4月に開講した教育機関である「デジタルハリウッドSTUDIO佐賀」を紹介する。この取り組みは、地方でもクオリティの高い制作物を作り出す環境と地域を巻き込んだ人材育成の仕組みの構築に寄与するものだ。佐賀県・佐賀市との「産業人材育成に関する四者協定」の締結にも繋がっており、若者をはじめ専業主婦や就・転職を目指す人達、 将来的に独立やフリーランスを考えている人達などに、 世代を超えて学べる空間を提供している。
『人と企業と社会をつなぐ総合コミュニーションカンパニーとして「印刷を超える総合力(超印刷)」で新しい価値を創造・創出する』を正に具体化する福博印刷の取り組みに今後も注目したい。
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連載 「じゃぱにうむレビュー」 第18回
全国の印刷会社が取り組む地方創生、地域活性化に関わる事業の事例をトピックスとしてご紹介します。 第18回目は、佐賀県佐賀市に本社を置く福博印刷株式会社の取り組みを紹介します。