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東洋株式会社
所在地:北海道帯広市西10 条南9 丁目7 番地
代表者:代表取締役社長 角 高紀
従業員数:159 名*(2024 年4 月現在)
* 取締役4 名・パート 18 名除く
U R L:https://www.toyo-grp.co.jp/
人と地域をデジタル技術でつなぐ北海道帯広市の東洋株式会社は「情報をカタチにする仕事」を通じて顧客から信頼を得ている。数々の地域向けオウンドメディアの開発・運営などデジタル技術を活用した新規事業を立ち上げ、価値のある情報の配信と地域活性化に資するBtoCサービスを提供している。
東洋が運営する地域限定型コミュニティサイト「TON×TON(とんとん)」では、「十勝・帯広」「釧路・根室」「旭川・上川」「札幌」の4地域ごとに設けられたサイト内で「たべる」「きれい」「くらし」「あそぶ」「けんこう」「たび」といった様々ジャンルの情報を発信している。また、近所のスーパーの折込みチラシや求人情報など、地域住民には欠かせない情報も充実しており、印刷物でもWebサイトでも閲覧が可能だ。
一方で、「TON×TON」サイト内には「推しまち!自治体プロモーション」という地域の外に向けて町の魅力を発信するコンテンツも用意されている。これは、東洋が十勝、釧路エリア内の19の町村と地方創生の推進に関する包括連携協定によるもので、自治体のホームページと連動している。地域の価値や魅力などを広く発信することで、移住・定住・交流・流入人口の増大を図る地域経済の活性化に資するコンテンツとなっている。
東洋は北海道の“レア”な魅力がつまった商品を産地直送で届けるECサイト「食べレア北海道」も運営している。これは東洋の社員が「食べレア・バイヤー」として食品を厳選、生産者の想いと共に紹介し、それらを販売することで北海道の魅力を引き出すブランディング機能の役割を果たしている。通常のECサイトの運営ではリスクを伴うが、運営リスクを可能な限り軽減した効率的なビジネスモデルであり、同社の経営戦略が垣間見えるところである。 更に帯広商工会議所が地元企業と帯広農業高校との橋渡しをし、地元産品と同校の生徒が作った商品をセットにして「食べレア」サイト上で販売するという取り組み事例もあり、地元人材の育成という観点からも地域活性化に貢献する新しい取り組みと言える。
更に東洋は求める人材と多様化する求職者の要望を集めて掲載する求人マッチングサイト「トントンジョブ」にも取り組んでいる。これは、求人掲載費が無料、つまり、採用が決まるまで費用がかからない「採用成果報酬型求人サイト」である。職務経歴や転職希望条件などを登録しておくと、興味を持った求人企業や転職エージェントから直接オファーが届くスカウトサービスもあり、ハローワーク求人の転載もあるという充実した求人サイトで、地域の雇用創出にも貢献している。
このようにデジタル技術を駆使して人と地域を情報でつなぐ東洋の取り組みに今後も注目していきたい。
連載 「じゃぱにうむレビュー」 第17回
全国の印刷会社が取り組む地方創生、地域活性化に関わる事業の事例をトピックスとしてご紹介します。 第17回目は、北海道帯広市に本社を置く東洋株式会社の取り組みを紹介します。