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株式会社アイキャッチ
所在地:熊本県熊本市東区戸島西2丁目2番65号
代表者:代表取締役社長 山口 紘徳
従業員数:40名(2023 年 7 月現在)
URL: https://www.eyecatch.co.jp/
熊本県熊本市に本社を構える総合印刷会社株式会社アイキャッチ。代表取締役の山口紘徳氏の経歴がユニークだ。音楽での夢を叶えるべく活動を行っていた。当時のアイドル達のイメージビデオの曲作りに多数参加し、作曲家として活動したユニークな経験が後の山口社長の経営信条に好影響を与えているという。経常利益10%以上を達成し、無借金経営の同社は、印刷よりも販促企画事業を全面に打出す。山口社長の経営手腕は注目を集め、様々な団体などから講演の依頼が殺到したという。
2014年には、熊本県阿蘇市内牧の旅館経営者に対して、インバウンド観光客の長期滞在を目論み、宿泊に加えて街で夕食をとってもらう「泊食分離」の推進に向けた提案を実施した。5ヶ国語対応のポータルサイトの構築、360℃カメラで店内や料理を撮影した動画、店頭看板の設置等で、外国人旅行者の見えない不安を払拭。多言語メニュー表、マナーブックや指さし質問表の作成も言語の壁を解消し、外貨両替に備えてiPadとモバイル端末を導入する等でキャッシュレス決済を可能にした。
山口社長は、「課題解決のためには、印刷物にこだわらない。クライアントの目指すものをカタチにするために、印刷会社でできることの範疇を超える」と言っている。そんなアイキャッチの提案活動を聞きつけ、他地域からも相談が舞い込む。
県内で黒川温泉を抱える南小国町からは、個人旅行が多い外国人旅行客に滞在時間を延長してもらう施策で、多言語WEBサイト、アクティビティ回遊MAPの制作を進め、更に多言語旅館利用ガイド、テレビ・エアコンのリモコンの多言語ガイド、マナーブックや質問表の作成も言語の壁を解消した。
コロナ禍では熊本県内にある飲食店の酒類の販売額低迷に対して、県から「くまもと県産酒の拡販施策」について相談があった。 “宅呑み”シフトに着目し、蔵元・卸・酒販店によるスキームを提案した。お酒購入時に応募すると、抽選で蔵元が提供する16,000本ものお宝酒と熊本県産品がもらえるキャンペーンを実施し、22%の応募率をマーク。応募券に印字されたバリアブルQRコードは購入店、購入者の属性、購入したお酒の銘柄からお薦めのお酒の情報をマーケティングデータとしてキャンペーン参加企業にフィードバック。2024年4月の日本プロモーション企画コンテストで令和5年度「地域キャンペーン特別賞」を受賞した。ミュージシャン時代の経験から「人の心を動かす」ことが彼の経営信条である。これからもアイの「B to B to Cで考える」取り組みから目が離せない。
連載 「じゃぱにうむレビュー」 第17回
全国の印刷会社が取り組む地方創生、地域活性化に関わる事業の事例をトピックスとしてご紹介します。 第17回目は、北海道帯広市に本社を置く東洋株式会社の取り組みを紹介します。