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大平印刷株式会社
所在地:京都府京都市伏見区舞台町1 番地
代表者:代表取締役社長 水野 整
従業員数:99名(2023 年 4 月現在)
URL: https://www.taihei.co.jp/
「都市農業」という言葉を聞いたことはあるだろうか? 市街地及びその周辺で営まれている農業を指す言葉だ。地方で営まれている農業に比べると作付面積は小さいが、消費地に近いため、新鮮な農作物をタイムリーに供給できるというメリットがある。街から農地、農家が減っていっている京都市では、農業協同組合(JA 京都市)が、このような状況に対して、「生産者をはじめとする京都の農業に貢献するための情報発信ができないか」という課題を抱えていた。この課題に対して、生産者や地域の住民、企業や団体などがそれぞれの立場から共通の価値観を形成できれば、との思いから、生産者と消費者とを“リンク”させるきめ細やかな情報を掲載した広報誌「Link」とそのWeb オウンドメディアを提案したのが、京都市に本社を置く大平印刷株式会社だ。
実は、この「Link」は、広報誌とWeb それぞれの情報伝達力を活かすべく、コンテンツの企画・設計から現地での取材、カメラ撮影、誌面とWeb 画面の編集・デザインなど全てを、大平印刷がワンストップでサポートしているという。この取り組みは、まさに代表取締役社長水野 整氏が2020年からの第11 次中期経営計画で掲げてきたデジタルと印刷を共に進める「ハイブリッド営業」の実践と言えよう。
京都でお茶と言えば宇治茶。この宇治茶のPRを目的とし、以前からアナログで行われていたスタンプラリーを、デジタル化できないか? 宇治茶の郷づくり協議会から課されたこの課題に対して、「ハイブリッド営業」を展開する大平印刷は、すぐさま、これまで全て手作業で行われていたデータ集計のコスト削減も含め、スマホを使って簡単にできるデジタルスタンプラリーを提案。大変な好評を博したという
京都の観光スポットのひとつである二条城の観光支援にも大平印刷が一役かっている。視覚障がい者でも二条城観光が楽しめ、理解できるツールとして作成した触地図+音声タッチペンガイドブックがそれだ。全国に先駆けてユニバーサルツーリズム(年齢や障がいの有無に拘わらず、誰もが参加できる旅行)の後押しができるといった評価を受けているという。これも「ハイブリッド営業」のなせる業のひとつではないだろうか。水野社長は、「お客様の課題は、日々変化します。我々はその変化の兆しに、逃げずに挑み、新たな価値を提供できるように、努力を重ねてまいります。」と述べている。これからも大平印刷の取り組みから目が離せない。
連載 「じゃぱにうむレビュー」 第17回
全国の印刷会社が取り組む地方創生、地域活性化に関わる事業の事例をトピックスとしてご紹介します。 第17回目は、北海道帯広市に本社を置く東洋株式会社の取り組みを紹介します。