- HOME
- じゃぱにうむ 事例集 株式会社セキ
セキ株式会社
所在地:愛媛県松山市湊町7丁目7番地1
代表者:代表取締役社長 関 宏孝
従業員数295名(2023 年 1 月現在)
URL: https://www.seki.co.jp
「えひめ・こうち食べる通信」という食べ物付きの情報誌をご存知だろうか? 会員になると1号2,500円(税込)+送料で2か月に1度の割合で送られてくるこの情報誌には、愛媛や高知の名産品が付いてくる。この情報誌により、名産品の“物流”とつくり手の“情報流通”がもたらされ、また、つくり手(生産者)と読者(消費者)の “人的交流”といった“流れ”も生み出されている。
この「えひめ・こうち食べる通信」をオウンドメディアとして発行しているのが、愛媛県松山市に本社を構えるセキ株式会社だ。注目すべきは、セキの「地域商社事業」戦略だ。メインコンセプトは、“流れをつくる”。印刷企業として、印刷物に載せて行ってきた“情報流通”だけに止まらず、地域産品等の“物流”のほか、観光における“人流”を興すことで“商流”を作り、地域経済の活性化を目指すというものである。
セキが愛媛銀行、南海放送と共同で出資して設立した株式会社フレンドシップえひめは、地域産品販売サイトの運営のほか、伊予市と「ふるさと納税制度の推進に関する連携協定」を締結。その運用をセキが受託している。具体的には、伊予市のふるさと納税に関する企画立案及び事務局の運営、ポータルサイトの運用から、返礼品の対応並びに返礼品の開拓及び開発、更には返礼品のロジスティクスに至るまで幅広く連携し、生産者に寄り添い、ふるさと納税の仕組みを使って地域産品の“流通”の支援を行っている。
セキはまた、“人の流れ”をつくることに力を入れている。名所、自然、食、文化、芸術・芸能等その地域にある観光資源に精通し、地域と共同して観光地域づくりを行う法人DMO(Destination Management Organization) や各自治体と連携してのパンフレット制作、Web制作においても、“人の流れ”の活性化による新たな“商流”を興すというセキの戦略が脈打っている。
様々な“流れをつくる”ことで地域の課題を解決する地域商社として進められているこれらの事業は、代表取締役社長関 宏孝氏が言う「『顧客満足』から『顧客感動』へ」を実践する取り組みそのものではなかろうか。今後もセキの取り組みから目が離せない。
連載 「じゃぱにうむレビュー」 第17回
全国の印刷会社が取り組む地方創生、地域活性化に関わる事業の事例をトピックスとしてご紹介します。 第17回目は、北海道帯広市に本社を置く東洋株式会社の取り組みを紹介します。