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株式会社アダチファクトリー
所在地:東京都墨田区両国 3-3-4
代表者:代表取締役 萩部 健次
従業員数:4名(2021 年 9 月現在)
農業と印刷。一見すると関係性の薄そうなこの2つの業界、一体どんな関係性があるのだろう?株式会社アダチファクトリーの代表取締役萩部健次氏は、代表取締役に就任して間もなく、親子の間でのコミュニケーション、絆を深めるオリジナルの手帳「きずな連絡帳」を世に送り出した。この「きずな連絡帳」の存在を知った墨田区から、区の食育の事業『すみだ食育 good ネット』の広報理事への就任の委嘱があり、これがきっかけとなり、農家の方と出会うことになった。
実際に農家の方に会ってみると、自分で作った農作物をどのように商品(パッケージ)化し、どういった販路に乗せ、どのようにプロモーションしていけばいいのか、といった悩みを抱える農家が多いことがわかった。いわゆる農業の6次産業化だ。これをきっかけに、この農業専門のコンサルタント業務を自社の事業領域に据えていくこととなった。
飲食関係、服飾資材商社、広告代理店で学んで来た知識と経験を武器に、萩部氏はこの課題に真っ向から取り組み事業化していった。農作物も消費者の手に渡る「商品」である以上、そこには、「商品」を差別化するためのブランディング、「商品」の販売に関わるマーケティング、「商品」販売の活性化に向けたプロモーションが必要だ。
ブランディングにおいては、ブランド商品そのものを「創る」ところから取り組む。マーケティングでは、「商品」を製造・販売する一般の企業と同様に、3C(自社・競合・顧客 )、SWOT( 強み・弱み・機会・脅威 )、4P(製品・価格・流通・販促)等の分析を行い、その分析に基づき、目標・KPI 指標の設定、ターゲット顧客像の設定から業務フロー設計までを行うとしている。プロモーションにおいては、「生鮮食料品」という商品に特有の情報を、マルシェへの出店はもとより、複数のメディアへの有機的なプロモーション展開するなど、戦略的な展開を行っている。
更には、道の駅のプロデュースからリブランディングも手掛け、生産者だけに限らず、流通分野においても様々な支援を行うことで地域のブランディングにも貢献している。また、地域活性化事業と印刷事業のシナジーや新規事業を検討している全国の印刷会社への支援も今後積極的に取り組んでいくという。農業×印刷で新たな価値を創り出す Value Creatorアダチファクトリーの今後に期待したい。
連載 「じゃぱにうむレビュー」 第17回
全国の印刷会社が取り組む地方創生、地域活性化に関わる事業の事例をトピックスとしてご紹介します。 第17回目は、北海道帯広市に本社を置く東洋株式会社の取り組みを紹介します。