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ヤマゼンコミュニケイションズ株式会社
所在地:栃木県宇都宮市インターパーク 4-3-1
代表者:代表取締役 山本 堅嗣宣
従業員数:69 名(2021 年 12 月現在)
URL: https://www.yamazen-net.co.jp/
「紙を積むより、価値を積め」印刷会社の社長が言い放つ社員教育の方針が面白い。紙積みは、印刷工場で働く誰しもが新人時代に体験する、云わば印刷の「いろはのい」だ。その紙積みより、価値を積めとは一体、どういうことなのだろうか?
栃木県宇都宮市に本社を構えるヤマゼンコミュニケイションズ株式会社が運営する口コミサイト「栃ナビ!」は、栃木県内一の人気サイトだ。県内を中心に 78,900 人 (2021年 10 月現在 ) の会員が寄せる「口コミ」情報の数はなんと 544,000 件を超える。この口コミ情報を元に「お店・スポットを探す」「イベントを探す」「エリア情報」「特集を見る」の大きくは4つのカテゴリーに区分されたサイトには様々な情報が満載されている。山本堅嗣宣社長が留学先で感じた生活情報の不足による不自由さを解決するために、地域の生の情報を掲載する「生活情報サイト」の立ち上げに取り組み、2021 年 10 月時点での月刊利用者数1,100,000 人、月間アクセス数は 1800 万ページビューを下らない一大サイトへと発展した。
ここまで発展するには、それなりの理由がある。「栃ナビ!」は「口コミ投稿者」をとても大切にしている。「栃ナビ!」の Web ページを開くと、「メンバーリサーチ」というタブがある。掲載されている投稿者のニックネームをクリックすると、性別・居住地・年代・職業から、趣味・自己紹介まで、その人のプロフィールと、これまでに「投稿したクチコミ・おすすめなど」を見ることできる。更には、この投稿者の「ファンになる」というボタンが用意されていて、所謂「いいね!」ボタンと同じ機能を果たしているようにも思える。これはもう、情報の発信者と利用者が集うソーシャル「メディア」へと進化しているとは言えまいか?
また、東武百貨店宇都宮店で開催され、毎回 2 万人を動員し売り切れ店続出の「パン祭り」の仕掛け人も実は「栃ナビ!」だ。「栃ナビ!」のメディアとしての情報発信力が女性利用者を突き動かしているヤマゼンコミュニケイションズはこの「栃ナビ!」の仕組みを全国に展開すべく、「1県に1社様限定」のパートナー企業として、既に 16 社の印刷会社の口こみサイトの立ち上げからサイトメンテナンスまでをサポートしている。「紙を積む(=印刷をする)より、価値を積め」とは正にこういうことなのではないか?
ヤマゼンコミュニケイションズの今後に期待したい。
連載 「じゃぱにうむレビュー」 第17回
全国の印刷会社が取り組む地方創生、地域活性化に関わる事業の事例をトピックスとしてご紹介します。 第17回目は、北海道帯広市に本社を置く東洋株式会社の取り組みを紹介します。