トピックス一覧
情報
商業印刷カタログやポスター、POP(Point of purchase:店頭販促ツール)といった商業印刷物の製造も、印刷会社の重要な業務。近年はPR動画などの映像メディア、商業施設などの空間デザイン、イベントプロモーションなど、その業務は印刷の枠を超えて多様化しています。また私たちは企業のマーケティング活動を、市場調査、ブランディング、データベースやCRM(Customer relationship management:顧客情報管理システム)の構築・運用管理、データ解析といったサービスを通じて強力に支援。企画・戦略段階から施策の実施段階までの全過程をサポートしています。 なぜ印刷会社が?出版文化と同様に、企業のマーケティング活動も印刷と深い関係にあります。企業のさまざまな要望に応え、新たな提案を行うために、私たちは日々、印刷技術やマーケティング能力の向上に取り組み続けています。最新の印刷技術...
教育
デジタル教材、eラーニング印刷会社は、電子黒板やPC、タブレット端末、スマートフォンなどのデジタルデバイスを使って学ぶ「デジタル教材」の開発・制作にも関わっています。紙では伝えることが難しい最新情報をタイムリーに伝えたり、映像や音声を使って学んだりすることができます。印刷用のデジタルデータをデジタル教材のコンテンツに加工するのが、デジタル教材における印刷会社の主な仕事です。また、デジタル教材を活用するためのペン型のデジタル文具や、音声の読み上げツール、学習アプリケーションなどの開発・活用も印刷会社が手がけています。eラーニングとは、インターネットを活用した学習手法のこと。eラーニングのコンテンツ制作や運用にも、印刷会社が関わっています。「いつでも」「どこでも」「誰でも」学びの機会が得られ、一人ひとりにあった学習プログラムを個別に作ることも可能なため、小学校や中学校などの教育機関への導...
医療・医薬
高機能医薬品パッケージ印刷会社では、医薬品のパッケージも提供しています。特に注目されているのが、薬剤の効能を損なうことなく安定性の向上や患者の服用性の改善などが可能になる「高機能フィルム」です。湿気の除去や、薬剤の安定性を阻害したり臭いのもとになったりするアウトガスの除去、薬効や香りの維持、粉体・顆粒などをパッケージに充てんする際に帯電が原因で生じる「かみこみ」の防止など、さまざまなニーズに対応しています。パッケージフィルムに機能を持たせれば吸収材や乾燥剤などを同梱する必要がなくなるため、誤飲の発生を防ぐこともできます。 なぜ印刷会社が?印刷会社は印刷技術だけでなく、食品・日用品などのパッケージ用フィルムの開発や、雑誌の表紙などのコーティング加工などを通じて、フィルム加工技術の開発にも取り組み続けてきました。この技術は、医薬品パッケージにも生かされています。
2.印刷用紙の種類
表面を塗工処理した紙としていない紙があります前項でご紹介したように、紙は多方面に分類されているのですが、印刷用に使われる紙には、具体的にどんな種類(品種)があるのでしょうか? それらはざっと以下のようになっています。(なお詳しくは日本製紙連合会の『紙の品種分類表』をご覧ください) ①新聞用紙 新聞印刷専用の巻取紙②非塗工印刷用紙・印刷用紙A 印刷用紙の代表品種で、幅広い用途をもつ上級紙。・その他印刷用紙 書籍用紙ほか辞書、地図など目的に応じて抄いたもの。・筆記/図画用紙 筆記や絵画に適するよう抄いたもの。・セミ上質紙 一般印刷用に白色度75%前後を維持したもの。・印刷用紙B 白色度70%前後を維持した中級紙。・印刷用紙C 白色度65%程度以下。雑誌の本文や電話帳類用などに使用される。・グラビア用紙 写真の印刷に適するようスーパーカレンダー仕上げしたもの。・印刷用紙D 白色度を55%前後に...
交通
自動車・鉄道車両プラスチック成形品や、印刷と塗装の融合技術で開発された金属製品など、自動車や鉄道車両の内装材にも印刷会社の技術が利用されています。またバス車両のボディ全体を広告化する「ラッピングバス」の加工も、印刷会社が手がけています。 なぜ印刷会社が?自動車や鉄道などの車両には、美しさだけでなく高い耐久性が求められます。印刷会社は、建材・内装材などの分野で培ってきた印刷会社の色再現技術や表面コート技術などを応用することで、この厳しい要求に応え続けています。
印刷業界の他のホームページで紹介されている用語集
製本の引き出し 製本用語集 ⇒全日本製本工業組合のホームページ 製本に関する専門用語を網羅していますモリサワ フォント用語集 ⇒(株)モリサワのホームページ 知っているようで案外知らないフォントにまつわるあれこれを、簡潔丁寧にまとめた用語集です
印刷産業環境優良工場表彰制度
日本印刷産業連合会では、印刷産業界における各企業の環境問題に対する取組みを促進するとともに、印刷工場の環境改善及び印刷企業に対する社会の 一層の支持・理解を獲得することを目的に、平成14年度から印刷産業環境優良工場の表彰制度を実施しています。 印刷産業環境優良工場表彰制度 のページ表彰の対象としては、以下の各号をみたしている工場を対象とする。(1) 工場の周辺環境対策(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、悪臭等の公害防止、景観などから総合的に判断されるもの)が同業種内の他の工場に比較して高水準にあることまたは近年における環境改善が著しいこと(2) 広域的な環境対策(地球温暖化防止、環境汚染物質の削減、化学物質管理、省資源、廃棄物処理・リサイクル等)が同業種内の他の工場に比較して高水準にあることまたは近年における環境改善が著しいこと(3) 工場内における作業環境(労働衛生、労働安全、清掃...
平版印刷(オフセット印刷)
平版印刷(オフセット印刷)は今日では最も幅広く使われている印刷方式で、書籍、雑誌、パンフレット、ポスターなど幅広い製品の印刷に使われており、印刷品質の高さと、高生産性に優れた方式です。オフセット印刷に関する説明 (ウィキペディアより)
先端情報技術
半導体関連・電子部品などスマートフォンやタブレット端末などの携帯情報端末、液晶ディスプレイ、デジタル家電などの部品の一部を、印刷会社が製造しています。代表的なのが、カラーフィルタや反射防止フィルムなどの光学フィルムです。近年はさらなる高精細化、広色域化、大型化、軽量薄化といったニーズに対応するために、技術のさらなる向上に取り組んでいます。半導体チップに1億分の1ミリ程度の微細な線でつくられた回路パターンを転写する際に使用する「フォトマスク」も、印刷会社が供給。これらを通じて、IoT(Internet of things:モノのインターネット)の普及に貢献しています。 なぜ印刷会社が?印刷会社は微細加工技術を革新し続けることで、半導体分野を常に支えています。その原点は、グラビア印刷の技術です。グラビア印刷では、シリンダー型の金属をエッチングで微細加工することで、印刷の版を作成します。印刷会社...
3.特長と用途
この紙はどんな印刷物に適しているのでしょうか前項のように数ある「印刷用紙」のなかから、出版印刷、商業用印刷、業務用印刷といった一般印刷向けに使われる主な品種について、それぞれの特長と用途をご紹介しておきます。①非塗工紙 原料であるパルプ繊維が表面に浮き出ている状態のまま乾燥させた紙で、表面には顔料が塗工されていません。以下のような種類に分けられます。・上質紙(化学パルプの比率が100%の上級紙) 印刷用紙として代表的な品種とみなされていて、汎用性に富むだけに、書籍、教科書からポスターほか一般的な商業用印刷物まで幅広く使用できます。・中質紙(化学パルプが40~90%含有する中級紙) 雑誌や教科書、書籍、電話帳の本文用紙として最適です。・下質紙(化学パルプの含有率が40%未満の下級紙) 雑誌の本文用紙に適しています(かつては謄写版印刷用に盛んに用いられていました) ②微塗工紙 非塗工紙の上...
リサイクルへの取り組み
リサイクル活動は多くの分野で積極的に取り組まれていますが、その中でも印刷業界のリサイクルに対する取り組みは進んでおります。そのような印刷業界のリサイクルへの取り組みのご紹介をいたします。リサイクル対応型印刷物のホームページ リサイクル対応型印刷物とは、リサイクルを阻害しない資材だけを使って、まるごとリサイクルできる印刷物です。リサイクル対応型印刷物をつくると、雑誌古紙などの古紙の品質が向上し、紙のリサイクルがしやすくなります。このホームページでは以下の項目に関してご紹介しています。 ・リサイクル対応型印刷物とは? ・リサイクル対応型印刷物を制作するには? ・リサイクル対応型印刷資材を調べる ・取り組みと成果 ・参考資料(製作ガイドライン、リサイクル適正A・Bのマーク、古紙リサイクル適正ランクリストなど)関連情報: ・デジタル印刷物のリサイクル適性調査報告書 ・UVインキ印刷物の損紙...
ビジネスサポート
BPOBPO(Business Process Outsourcing)とは、企業などが作業負荷を軽減するために、業務を外部の業者に委託することを指します。印刷会社では、ダイレクトメールや各種請求書などの印刷物の受託業務を中心に、さまざまなBPOサービスを展開。近年は販促物の封入・発送などのバックオフィス業務や、データセンターやカスタマーセンターの運営といったサービスも提供しています。 なぜ印刷会社が?印刷は、作業の流れが非常に煩雑ですが、一方で常に正確さが要求されます。顧客からの要求・要望も多種多彩で、柔軟な対応力も求められます。また個人情報、発売前の出版物や新商品カタログなどの機密情報、金券・有価証券などを扱う機会が非常に多いため、社内に万全のセキュリティー体制を構築しています。印刷会社はこれらの能力や特徴をさらに生かし、印刷以外の領域へ業務を広げています。
住まいとエネルギー
建材、内外装材印刷技術は、住宅や公共スペースで使われる建材や、壁紙などの内装材などにも応用されています。これらはデザイン性が高いだけでなく、傷や汚れ、直射日光などに強いのが大きな特徴です。近年はリサイクル素材など環境負荷の低い商品も登場。持続可能な生活空間づくりに貢献しています。またこの技術は自動車内装材をはじめ、さまざまなプラスチック成型部品にも採用されています。今後のさらなる市場拡大が期待される分野です。 なぜ印刷会社が?良質な木材資源の枯渇が懸念された1950~70年代、表面の美しい木目を質感の表現力に優れたグラビア印刷で再現したのが、この分野の始まりといわれています。現在はグラビア印刷以外に、インクジェット印刷も活用。機能性だけでなく、表現技術も飛躍的に向上しています。
4.紙の風合い
あなたの感性で手触り感、質感を大切にしてほしい (1)紙の特性を決めるソフトな尺度 紙の特性を決める重要な要素に「風合い」という尺度があります。私たちが身近に接するだけに、紙には、人間の繊細な感性に応えることのできる“ソフト”な役割が求められます。日本古来の和紙が発する独特な雰囲気を頭に想い描いてみてください。 紙の風合いを左右するのは、手にもったときの厚さ、重さ、嵩(束)、硬さ/柔らかさ、目にしたときの光沢度、平滑性、白色度、色相などが挙げられるのですが、決して科学的、物理的な基準ではなく、いってみれば手触り感や質感(しっとり感)といったものです。艶消ししたマット調、ダル調の紙が好まれるのも、優しさや落ち着きを欲する人々のニーズと無縁ではないでしょう。 繊維の分布状態(流れ方、集まり具合など)を示す「地合い」も、風合いを決める要素となります。これは、紙の品質を...
前史: 紙は中国で発明され、世界へ広まっていった
紙は中国で発明され、世界へ広まっていった紀元前2000年以上のはるか昔、メソポタミア地方では、文字を粘土板に楔で刻みつけ天日で乾燥させることで記録していたのですが、エジプトではさらに遡る紀元前3000年から、水草(カヤツリ草)の茎を裂いて縦横に隙間なく貼り合わせ、板状に薄く伸ばしてつくった「パピルス」を書写材として利用していました。その表面に、煤とアラビアゴムを混ぜた墨で文字を書いていたのです。粘土板への刻字に比べて身近で、かつ素早く書けるという優れた利点があったため、地元エジプトでは盛んに使われていました。6世紀頃には、海を渡ったローマ市内で、巻紙のかたちをした書物が書店などで売られていたそうです。そのローマでは、羊の皮を石灰水でなめして平滑に仕上げた「パーチメント」(羊皮紙)が用いられるようになりました。各段に耐久性に富み、かつ表面が細密な彩色に適していたこともあって、聖書や冊子...
情報
ビジネスフォームビジネスフォームとは、商取引などの「情報のやりとり」を行う際に記入や印字、記入後の処理などをしやすくするため、あらかじめ決められたフォーマットを印刷した帳票のこと。明細書、伝票、ラベルをはじめ、試験の解答用紙、金融機関の契約書、通帳など、その業務範囲は多岐にわたります。また発送する相手一人ひとりの個人情報に合わせて情報を差し替え最適な内容を印刷するパーソナル印刷や、個人情報を守る隠ぺいハガキなど、特殊な印刷・加工を施した製品も、数多く提供しています。 なぜ印刷会社が?ビジネスフォームもまた、印刷会社の柱となる事業の一つ。その歴史は1枚ずつ切り離された伝票(単票)の印刷から始まりました。やがて、長くつながった専用紙を利用して一度に多くの伝票を印刷できる「連続帳票」も登場。現在は印刷のデジタル化などにより技術が進化し、利用されるシーンや製品の種類は大きく広がりました。
先端情報技術
フォトプリント関連印刷会スマートフォンの普及によりフォトプリントのニーズが多様化した現在、印刷会社ではさまざまなフォトプリント事業を展開しています。代表的なのが、簡単・スピーディに写真の印刷ができるセルフ型プリント端末や、証明写真ボックスといったハードウェア。インターネットで簡単に注文できるフォトブックなどの作成サービスを提供する印刷会社も増えています。 なぜ印刷会社が?パッケージ開発で大切な写真を原稿にして印刷をしたり、自社で写真撮影を行ったりと、印刷会社は写真と深く関わり続けています。多種多彩な印刷技術や画像処理技術を開発し、デジタル撮影も手がける印刷会社にとって、フォトプリントは非常に相性がよく、新規参入のしやすい事業でした。のは、
第1話: 木版印刷の始まりは中国での“摺仏”から
木版印刷の始まりは中国での“摺仏”からインドから仏教が伝来していた中国には、その後、7世紀に入って千体仏をつくる方法が伝えられました。仏像印を織布の上に押捺して、仏像を何枚も複製する印判の方法でしたが、中国ではこれを、墨を塗った仏像の方に紙を乗せて摺る擦仏という方法に変化させたのです。木版印刷の始まりでした。8~9世紀頃(唐代)に、仏の姿が生き生きと描かれている「金剛経」(868年)がつくられているのをはじめ、数多くの仏教経典の作成にこの印刷術が盛んに活用されていきました。唐が滅亡した直後の10世紀には、孔子の経典や菩薩像を普及させる社会的事業のために、木版印刷が大いに貢献しているのですが、中国において木版印刷が隆盛期を迎えたのは、学術や芸術が著しく発展した宋代に入ってからでした。紙や墨の品質改良、字体の整備が後押ししてくれたのですが、木版をつくる彫師、印刷す...
温暖化対策・省エネへの取り組み
日本印刷産業連合会では印刷業界の自主行動計画を策定し、地球温暖化対策と循環型社会形成を推進しています。ここでは、経済産業省と日本経団連への報告書と自主行動計画への参加企業の公表を行っています。 平成29年度 日印産連VOC排出抑制自主行動計画および実施状況 2016年度 日印産連「低炭素社会実行計画と循環型社会形成の自主行動計画」の活動状況及び参加企業の公表また日本印刷産業連合会では、地球環境委員会のもと環境法規集改訂分科会を設け、最近の数多くの法改正の状況をふまえ、2012年5月発行の『印刷産業における環境関連法規集(2012年版)』を見直し『印刷産業における環境関連法規集(2017年版)』(2017年6月発行)を刊行しました。 印刷産業における環境関連法規集(2017年版)発刊のご案内このほか循環型社会を形成するため、印刷業界が取り組むことができる具体的な廃棄物対策をま...
第2話: 世界最古の印刷物として有名な「百万塔陀羅尼経」
世界最古の印刷物として有名な「百万塔陀羅尼経」日本の奈良時代(8世紀中葉)につくられた「百万塔陀羅尼経」は、開版年代が判明していて、しかも現存する印刷物としては世界最古のものです。当時は歌集や経典、さらには史実の記録などに関する書写が盛んになってくる時代でした。そんな社会環境を考えれば、この「百万塔陀羅尼経」が印刷技術によって大量に複製されたのには、必然性があったといってよいでしょう。では、「百万塔陀羅尼経」は、どんな時代背景のもとでつくられたのでしょうか? 史実によると、称徳天皇が道鏡(僧侶)を重用したことを不満に思った大臣の藤原仲麻呂が、排斥を要求するクーデター(恵美押勝の乱)を引き起こしました。それを平定するための戦いで双方に大勢の死者が出たのですが、これを悼んだ称徳天皇が770年に、供養と平和祈願のために勅願し製作したのが百万塔でした。6年の歳月をかけて高さ20㎝ほどの小さな...