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  平成24年新春講演会 (平成24年1月26日開催)
「芸術は人の心を癒す」
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       講師 (株)芸術造形研究所 代表取締役 西田 清子 様
臨床美術・5の魅力
臨床美術、五つの魅力ですが、これまで長くやってきておりまして、美術というのは、音楽と違って、年齢、性別、人生のバックボーンに関係なく楽しめるなと思っております。また多くの高齢者を天国に見送りましたが、普通の方はお仕事をリタイアした後、よほどの趣味がないかぎり、その人の生きてきた足跡が作品として手元に残るということがなかなかないと思います。美術表現するということを、どなたにもやっていただくことによってご家族に大変喜ばれている。
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それから作品を通して具体的に褒めることができる。そのようなことが魅力ではないかなと思っております。
 
臨床美術の広がり
1995年に始まり現在までこのような形で広がってきております。特に行政の中で介護予防、認知症の改善ということで今広がってきております。首都圏では横浜市が非常に熱心にこれに取り組んできてくださっております。長野県の諏訪市と、埼玉県の蓮田市は、市民で美術の経験のある方を臨床美術士として育成し、市のどこかで毎日臨床美術が行われています。 大学の中で通信教育、普通の講義とか、さまざまな形で広がってきております。
 
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臨床美術7つのイノベーション
現在ですが、ゼロ歳から3歳、3歳から6歳では、このような分野で今取り入れられております。小学生は、総合学習の中とか、特に最近、自閉症児、落ち着きのない子とか、特別支援学級に進まれるお子さんが非常に多くて、そういうなかでも使っていただいております。  13〜18歳は、不登校の問題が非常に多くて、そちらのほうにも取り組んでおります。  大学生には、こういうさまざまな形で取り入れてくださっておりますが、特に保育士を目指す方々にこ
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れがいいのではないかということで、科目の中に広がってきております。  最近、特に社会人に対してメンタルヘルスということで、うつ病のご相談を受けることがございまして、そのなかのプログラムとして取り入れられ始めております。高齢者は、65歳からシニア、シルバーの方たちには生涯教育、介護予防というようないくつかの場面で取り入れられてきております。
海外にもおかげさまで広がってまいりまして、韓国、中国、フィンランドのほうにも広まっておりまして、私どものコンテンツを利用してくださっております。
特に、今取り組んでおります社会人のうつ病予防では、アートサロンという形で行っております。特に凸版印刷さまのほうでは、全国10カ所の営業所で200人ほど受けていただき、また新人の社員研修とか、いくつかの場面で取り入れてくださったことがきっかけで、皆さんからご紹介をいただいて、単発、長期に、いろいろこれに取り組んでおります。
私どものプログラムの特徴は、ただ単に絵を描いていただくというのではなく、先ほどお話をいたしましたように、芸術家の頭のなかにあることを一つひとつ引き出して、プログラム化をして体験化しております。そのプログラムが約500種類ございますので、その中から社会人のメンタルヘルスに適したものを体系化いたしましてご提供しているということであります。

世界に広がる臨床美術
先ほどお話しいたしましたように、ささやかな働きがだんだん広がってまいりました。2004年には国際アルツハイマー世界大会で、日本発の美術療法の世界ということで非常に高い評価を受けました。その後、韓国から私どものメソッドを学びにきて、フィンランドにも広がり、本年、フィンランドの呼びかけで、EUに学会が設立されることになりました。
 
また、9月には、中国、韓国、日本、フィンランドにも
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ご参加いただき新潟県十日町市にて「第4回臨床美術国際学会」を開催いたします。越後妻有トリエンナーレに参加し(越後妻有地域の里山を舞台に3年に1度開催される世界最大の国際芸術祭です。)空家になった歯科医院をお借りして、そこで作品展を開くと同時に学会を開催するというようなことになっております。
 
美術について、お話をしてもよく理解できないと言われます。とにかく体験していただくのが一番いいということで、次に森のほうから、これから40分かけて皆さんに絵を描いていただきます。多分、絵は「苦手」という方は本日、体験後には自分は苦手ではなかったと思えると0確信しておりますので、どうぞ楽しんでなさっていただければなと思います。  
それでは、森のほうの実習に映らせていただきます。どうもありがとうございました。
 
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