富士フィルムグラフィックシステムズ(株)の潮でございます。一度CTPのお話のときにこの機会を設けさせていただきました。今回もこのセミナーに参加させていただきまして大変ありがとうございます。
きょうは4名です。富士フィルムグループ全体で印刷というものをどう考えていくのか、単純にプレスプリンティングだけではなく、デジタルプリンティングという世界が開けましたという話をもとに、「One to Oneビジネスを実現するための最新のソリューション」ということで、我々自体がいまどんな環境にいるのかというところを私のほうで10分程度お話しし、そのあと、そのマーケットに対してどのようなソリューションを考えていかなければいけないのかというところで富士ゼロックスの方、それからそういうマーケットにおいてどんなツールが用意されているのか、そして最後に、先日ありましたアメリカでの展示会の報告も含めて、4人のほうから少しずつ話させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
これは総花的にまとめたところですが、我々、お客様、広告代理店、印刷製版会社という我々業界そのものを大きくこういう形でくくってみますと、よく我々は「クライアントのために」とか「顧客満足度を得るために」といいますが、本当はクライアントさんはモノを売るとするなら、お客様一人ひとりに対して応えようとしているわけで、クライアントさんの向こうにもさらにお客様がいる、ということを考えながら我々はやっていかなければいけない。それがまさにマーケティングの新しい在り方かもしれません。ここに今日お話しする「One to One」というキーワードが出てきます。
クライアントさんが満足するのは、お客様に対して効果があったということです。このように多様化した時代の中で、一人ひとりのお客様が印刷物を手
に持って見られる思いや考え方、意欲というものにどうやったら我々は印刷物を通して応えていくことができるのか。その一つの方法が、まさにコンシューマーに向けての「One to One」と考えております。
我々は、このような背景のもとに、今回、デジタルプリンティングをどうとらえるかというところの原点にあるかと思います。「One to One」そのものがどうではなくて、我々は印刷に携わる業界の人間として果たしてどんな考え方をもって市場に対して対応していくのか、というところのキーワードかと思っています。
<ビジネスワークフローの確立>
画像をクリックして拡大(PDF)
我々は皆様と「デジタル技術」を用い、印刷会社社内の「ワークフロー」を確立して来ました。更に我々に求められるのはお客様の期待に応えるようにデジタル連携をとっていくことだと考えております。
これは、単純な生産におけるところのワークフローの問題ではなく、いわばビジネスのワークフローを考えてみる必要がある。そのビジネスワークフローを確立してこそ、我々はそのビジネスが継続できる。そして、新たなビジネススキームのもとで新しいビジネスをとっていく。そこにマーケットに目を向けて展開していくというやり方がある。
それが今日お話しする「One to One」、あるいは「バリアブル」という言葉に結びつく、前段の講演でのまさにダイレクトマーケティングに結びつく。そうい