日本フォーム工連

経済産業省

平成14年企業活動基本調査速報

中 編

(抜粋)



z 4. 企業収益の状況

(1)売上高の状況
 ・売上高は573兆円と前年度比▲5.1%の減少、産業別にみると製造企業(246兆円)、卸売企業(201兆円)などが減少。
 ・1企業当たりの売上高は213億円と前年度比▲5.7%の減少、産業別にみると、製造企業(185億円)、卸売企業(322億円)、小売企業(184億円)などが減少。

 売上高は573兆円と前年度比▲5.1%の減少となった。これを産業別にみると、製造企業(246兆円、同▲5.8%減)、卸売企業が(201兆円、同▲7.7%減)などが減少となった。
 また、1企業当たりの売上高は213億円と同▲5.7%の減少となった。産業別にみると、製造企業(185億円、同▲5.7%減)、卸売企業(322億円、同▲5.2%減)、小売企業(184億円、同▲3.1%減)などが減少となった。一方、電気・ガス企業(1910億円、同1.8%増)、サービス企業(*)(137億円、同2.6%増)などが増加となった。
 業種別にみると、電子部品・デバイス製造業(同▲26.8%減)、家具・建具・じゆう器等卸売業(同▲20.1%減)、家庭用機械器具小売業(同▲9.4%減)など多くの業種が減少した。

(注1)日本標準産業分野の改訂に伴い、12年度の数値は新分類により再集計したものであり、12年度の公表数値とは異なる。
(注2)合計は、鉱業、製造業、卸売業、小売業、飲食店、電気・ガス業、クレジットカード業・割賦金融業、情報サービス・情報制作業、個人教授所及びサービス業(*)の計。
(注3)サービス業(*)は、エンジニアリンク業、冠婚葬祭業(互助会を除く)、写真現像・焼付業、ゴルフ場、遊園地・テーマパーク、機械修理業、広告代理業、物品賃貸業(リース業)の計。


(2)利益の状況
 ・1企業当たりの経常利益、営業利益は前年度に比べ減少。

 1企業当たりの経常利益は5億48百万円と前年度に比べ▲26.8%の減少となった。これを産業別にみると、製造企業(5億76百万円)、卸売企業(3億87百万円)、飲食企業(2億89百万円)は、それぞれ同▲20%以上の減少となった。一方、小売企業(4億11百万円)、サービス企業(*)(3億56百万円)、電気・ガス企業(125億19百万円)は、それぞれ増加となった。これを業種別にみると、電子部品・デバイス製造業、電気機械器具卸売業、出版業などが前年度に比べ減少となった。また、情報通信機械器具製造業(▲6億72百万円)、ゴルフ場(▲43百万円)は損失であった。
 1企業当たりの営業利益は5億69百万円と前年度に比べ▲27.1%の減少となった。産業別では、製造企業、卸売企業、飲食企業が同▲20%以上の減少となった。



(3)売上高経常利益率、売上高営業利益率

 ・売上高経常利益率は2.6%、売上高営業利益率は2.7%と前年度に比べともに▲0.7ポイント低下。
 ・黒字企業の割合は82.2%と同▲3.9ポイントの低下。このうち製造企業の黒字企業割合は79.1%と同▲6.9ポイントの低下。

 売上高経常利益率は2.6%と前年度に比べ▲0.7ポイントの低下となった。産業別にみると、製造企業は3.1%と同▲1.6ポイントの低下、鉱業企業同▲1.4ポイント、飲食企業同▲0.7ポイント、卸売企業同▲0.4ポイント、情報サービス・情報制作企業同▲0.4ポイントと各産業も低下となった。一方、クレジットカード業・割賦金融企業は同1.7ポイント、小売企業は同0.4ポイントの上昇となった。
 次に、売上高経常利益率の高い産業をみると、鉱業企業、次いでクレジットカード業・割賦金融企業、電気・ガス企業の順となっている。
 また、売上高営業利益率は、2.7%と前年度に比べ▲0.7ポイントの低下となった。



   売上高経常利益が黒字の企業割合は82.2%と前年度に比べ▲3.9ポイントの低下となった。これは、黒字の中でも売上高経常利益率が4%超の企業数が減少したことによるものである。売上高経常利益率が0%以上4%以下の区分に59.3%の企業が集中している状況は前年度と変わっていない。
 これを産業別にみると、製造企業が同▲6.9ポイント低下したのをはじめ、卸売企業、情報サービス・情報制作企業などで黒字企業の割合が低下となった。一方で電気・ガス企業、小売企業などは上昇となった。特に小売企業は、すべての黒字区分において企業割合が上昇した。
 また、売上高経常利益率の黒字企業割合の高い産業は、クレジットカード業・割賦金融企業(98.7%)、電気・ガス企業(94.1%)、情報サービス・情報制作企業(91.7%)で、9割以上の企業が黒字となっている。



 次に、経常利益がプラスの企業数とマイナスの企業数をみると、プラスとなった企業は、2万1941社と約80%であった。一方マイナスとなった企業は、4,820社であった。
 1企業当たりの経常利益を同様にみると、経常利益がプラスの企業だけの1企業当たり経常利益は、7億85百万円となった。産業別では電気・ガス企業が同136億10百万円、鉱業企業が同38億19百万円、クレジットカード業・割賦金融企業が同26億74百万円の順に大きな経常利益を上げている。一方、マイナスの企業だけの1企業当たり経常利益は、▲5億14百万の損失となった。産業別にみると、製造企業が同▲6億76百万円、卸売企業が同▲3億59百万円、情報サービス・情報制作企業が同▲2億68百万円の順に大きな損失となっている。

(注1)日本標準産業分類の改訂に伴い、12年度の数値は新分類により再集計したものであり、12年度の公表数値とは異なる。
(注2)合計は、鉱業、製造業、卸売業、小売業、飲食店、電気・ガス業、クレジットカード業・割賦金融業、情報サービス・情報制作業、個人教授所及びサービス業(*)の計。
(注3)サービス業(*)は、エンジニアリング業、冠婚葬祭業(互助会を除く)、写真現像・焼付業、ゴルフ場、遊園地・テーマパーク、機械修理業、広告代理業、物品賃貸業(リース業)の計。
(注4)経常利益が0の企業は除く。
(注5)xは秘匿


(4)自己資本比率、自己資本当期利益率
 ・自己資本比率は31.9%で前年度に比べ0.6ポイントの上昇。
 ・自己資本当期利益率は0.6%と前年度に比べ▲2.6ポイント低下。

 自己資本の充実度から資本面の安定性をみると、自己資本比率は31.9%で、前年度に比べ0.6ポイントの上昇となった。これは自己資本が減少したものの、総資本(総資産)の減少がより大幅となったことによる。産業別にみると、鉱業企業、情報サービス・情報制作企業、卸売企業などほとんどの産業が上昇となった。
 自己資本比率の高い産業は、鉱業企業(67.0%)、情報サービス・情報制作企業(42.8%)、製造企業(41.9%)などであった。

 1企業当たりの税引後当期利益は36百万円と前年度に比べ減少となった。産業別にみると、製造企業、卸売企業、サービス企業(*)などが減少となった。また、小売企業は前年度に引き続きの損失、飲食企業も損失に転じた。一方、鉱業企業、電気・ガス企業などが増加となった。
 これを業種別にみると、鉄鋼業、飲食料品小売業、エンジニアリング業、ゴルフ場などが前年度に引き続き損失となり、情報通信機械器具製造業、電子部品・デバイス製造業、電気機械器具製造業、ゴム製品製造業、電気機械器具卸売業、織物・衣服・身の回り品小売業などが損失に転じた。一方、輸送用機械器具製造業、鉱業、電気業、ガス業などは増加となった。
 自己資本当期利益率は0.6%と前年度に比べて▲2.6ポイントの低下となった。これを産業別にみると、製造企業、サービス企業(*)、卸売企業などが低下となった。
 また、自己資本当期利益率の高い業種は、冠婚葬祭業(14.5%)、医薬品・化粧品小売業(11.0%)、電気業(8.1%)などであった。


5)付加価値率、労働分配率、常時従業者1人当たりの付加価値額

 ・1企業当たりの付加価値額は38億円で前年度比▲5.7%の減少。
 ・労働分配率は55.3%で前年度に比べ2.4ポイント上昇。
 ・常時従業者1人当たりの付加価値額は986万円で前年度比▲4.4%の減少。

 1企業当たりの付加価値額は38億円で前年度比▲5.7%の減少となった。これを産業別にみると、製造企業40億円(同▲9.1%減)、卸売企業22億円(同▲5.6%減)をはじめ、ほとんどの産業が減少となった。一方、サービス企業(*)は53億円(同10.9%増)、電気・ガス企業が911億円(同0.6%増)と増加であった。
 付加価値率は18.0%と前年度と同じ水準であった。これを産業別にみると、サービス企業(*)(付加価値率39.0%)、小売企業(同17.8%)が上昇となった。一方、鉱業企業(同41.4%)、製造企業(同21.6%)、電気・ガス企業(同47.7%)などが低下となった。

 労働分配率(付加価値額に占める給与総額)は55.3%と前年度に比べ2.4ポイント上昇となった。これは給与総額が減少したものの、付加価値額の減少がより大幅となったことによる。産業別にみると、製造企業、卸売企業をはじめ電気・ガス企業などが上昇となった。一方、小売企業、サービス企業(*)などが低下となった。

 常時従業者1人当たりの付加価値額は986万円で前年度比▲4.4%の減少となった。これは従業者数の減少に比べ、付加価値額の減少がより大幅となったことによる。これを産業別にみると、製造企業、卸売企業、小売企業などが減少であった。  

 付加価値率=付加価値額÷売上高×100
 付加価値額=営業利益+給与総額+租税公課+減価償却費+賃借料
(注1)日本標準産業分類の改訂に伴い、12年度の数値は新分類により再集計したものであり、12年度の公表数値とは異なる。
(注2)合計は、鉱業、製造業、卸売業、小売業、飲食店、電気・ガス業、クレジットカード業・割賦金融業、情報サービス・情報制作業、個人教授所及びサービス業(*)の計。
(注3)サービス業(*)は、エンジニアリング業、冠婚葬祭業(互助会を除く)、写真現像・焼付業、ゴルフ場、遊園地・テーマパーク、機械修理業、広告代理業、物品賃貸業(り一ス業)の計。


(6)費用の状況

 営業費用
 ・1企業当たりの営業費用は207億円(前年度比▲5.0%減)、うち売上原価174億円(同▲5.8%減)、販売費及び一般管理費は34億円(同▲0.4%減)。
 ・売上高に占める営業費用の比率は、97.3%と前年度に比べ0.7ポイント上昇。

 1企業当たりの営業費用は207億円、(前年度比▲5.0%減)となった。これを産業別にみると、製造企業180億円(同▲4.2%減)、卸売企業319億円(同▲4.8%減)、小売企業180億円(同▲3.4%減)をはじめほとんどの産業で減少となった。

 1企業当たりの売上高に占める営業費用の割合(売上高営業費用比率)は97.3%と前年度に比べ0.7ポイントの上昇となった。営業費用は減少しているが、売上高がそれを上回る減少幅となっていることから営業費用の割合は上昇となった。産業別では、製造企業、飲食企業、電気・ガス企業、卸売企業などが上昇となった。


 営業費用の内訳をみると、売上原価の比率は横ばい、販売費及び一般管理費の比率は上昇となった。産業別では、卸売企業、小売企業、飲食企業、サービス企業(*)などは売上原価の比率が低下、販売費及び一般管理費が上昇となり、逆に電気・ガス企業は売上原価が上昇し、販売費及び一般管理費が低下となった。また、製造企業、情報サービス・情報制作企業は売上原価、販売費及び一般管理費の両比率ともに上昇であった。


(注1)日本標準産業分類の改訂に伴い、12年度の数値は新分類により再集計したものであり、12年度の公表数値とは異なる。
(注2)合計は、鉱業、製造業、卸売業、小売業、飲食店、電気・ガス業、クレジットカード業・割賦金融業、情報サービス・情報制作業、個人教授所及びサービス業(*)の計。
(注3)サービス業(*)は、エンジニアリング業、冠婚葬祭業(互助会を除く)、写真現像・焼付業、ゴルフ場、遊園地・テーマパーク、機械修理業、広告代理業、物品賃貸業(リース業)の計


個別費用

@給与総額、荷造運搬費、広告宣伝費、情報処理・通信費
 ・1企業当たりの給与総額、荷造運搬費、広告宣伝費、情報処理通信費の各費用は、コスト削減などから減少。

 ・1企業当たりの給与総額は21億19百万円(前年度比▲1.5%減)となった。これと関連する1企業当たりの常時従業者数も同様に前年度に比べて減少となっており、常時従業者の減少によるコスト削減の影響がうかがえる。これを産業別にみると、飲食企業が同▲10.9%の減少となったのをはじめ、小売企業、情報サービス・情報制作企業製造企業などが減少となった。一方、クレジットカード業・割賦金融企業、サービス企業(*)などが増加となった。

 1企業当たりの荷造運搬費は3億37百万円(前年度比▲5.2%減)となった。これを産業別にみると、サービス企業(*)、クレジットカード業・割賦金融企業、鉱業企業を除く各産業が減少となった。さらに業種別にみると、多額な荷造運搬費を要する石油製品・石炭製品製造業、飲料・たばこ・飼料製造業、鉄鋼業などは売上高の減少の影響もあり減少となった。
 
 1企業当たりの広告宣伝費は1億72百万円(前年度比▲1.0%減)となった。これを産業別にみると、飲食企業が前年度比▲17.3%の減少となったのをはじめ、情報サービス・情報制作企業、卸売企業、小売企業などが減少となった。一方、サービス企業(*)、電気・ガス企業などが増加となった。


 1企業当たりの情報処理・通信費は1億20百万円(前年度比▲1.1%減)となった。これを産業別にみると、情報サービス・情報制作企業、飲食企業、小売企業などが減少となった。一方、クレジットカード業・割賦金融企業、電気・ガス企業、サービス企業(*)などは増加となった。


A 支払リース料
 ・1企業当たりの支払リース料は、減少。

 1企業当たりの支払リース料は99百万円と前年度比▲1.1%の減少となった。これを産業別にみると、鉱業企業が減少となったのをはじめ、飲食企業、小売企業、製造企業、卸売企業などが減少となった。一方、サービス企業(*)、クレジットカード業・割賦金融企業、情報サービス・情報制作企業は増加となった。
 また、1企業当たりの支払リース料の高い業種をみると、電気業が16億59百万円と最も高い。次いで、飲料・たばこ・飼料製造業(5億62百万円)、情報処理・提供サービス業(3億93百万円)の順であった。




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